CASE55 骨折からの回復が上手くいかない 60代 男性 昨年の秋に足を滑らせ、くるぶしを剥離骨折し、整形外科とリハビリに通っていたとの事。「標準的算定日数の150日」を過ぎても、走ることはおろか歩いていてもふくらはぎにズキッと痛みが走ることがあり、生きがいであるマラソン、トレイルランニングを楽しめないといった状況。 くるぶしの剥離骨折が起きた時の状況を詳しく聞いてみると、内反捻挫が行き過ぎて骨折に至ったという事が解った。という事は内反捻挫を引き起こす原因となった筋肉を調整してあげればいいのです。
「えっ?内反捻挫って、足首を内側に捻ったから捻挫をするんじゃないの?」と思われる方が99%いらっしゃると思います。
確かに捻ったから捻挫を起こすわけですが、僕の中では捻る前から捻挫は始まっていると考えています。
足の疲労により過度に緊張した筋肉では歩行時やランニング時の着地する直前は自然と内反が強くなってしまいます。こうなってるときは足裏からの感覚も鈍くなっていますので、捻挫を起こすのは時間の問題だと考えます。路面状況やちょっとした不注意で、簡単に足首を捻ってしまう事でしょう。なので、内反が強く出ている時点で捻挫のリスクが高いので、僕はご本人が気にしていようと気にしてまいと、「捻挫のリスクを下げる処置」を毎回行います。これは、アスリートでもお年寄りでも誰にでも行ってます。 話を戻します。骨折から標準的算定日数の150日が過ぎ治った(お医者さん的には)となっても、以前のように走ることはおろか、歩くことすらままならないワケです。そんな状態なわけですから、触ればだれでも判る事ですが、全く正常な状態ではないのです。腰部から臀部、足先まで、筋肉は過度に緊張したままです。それぞれの筋肉がそれぞれの役割を正常に果たせるように解く事でようやく、回復に向かうのです。筋肉の硬直が解けていない状況では牽引やストレッチ、筋出力を上げるための筋トレや可動域を広げようとグリグリ回しても、何をしても効果はありません。ただ、イライラと不安が増すばかりです。まずは筋肉の硬直を解き、動きやすい状況に戻し、そこから、落ちてしまった筋肉をつけ直すことが重要だと考えます。
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